H8 長尾峠(ながおとうげ)
~箱根火山の代表的な露頭と展望地~
Nagao-toge Pass
ジオサイト解説
峠からカルデラ(※1)内側をみると正面に神山と冠ヶ岳が見えます。神山の麓から手前のゴルフ場にかけてはハマグリを伏せたような形になっていますが、この地形は神山の崩壊(※2)によって流れ出た土砂がたまってつくったもので、芦ノ湖はこの土砂が早川をせき止めてできました。長尾峠を東に降りると、左手に崖が見えますが、これは外輪山の地質を見ることができる数少ない露頭(※3)です。
※1 カルデラ:火山にある火口(直径数十~数百m)より大きな凹地形の総称である。成因とは無関係で、火山活動以外で形成されたものもある。通常閉じた円形であるが、一方向に開いた馬蹄形のものもある。
※2 山体崩壊:山の形が変わるような大きな崩壊現象のこと。成層火山で生じることが多い。
※3 露頭:地層が地表に露出している場所のこと。
You can see the Kamiyama and Kanmurigatake mountains from the caldera rim, near the eastern exit of Nagao tunnel.
The landscape that the golf courses are on is shaped like a clamshell, formed by the collapse(※1) of Mt. Kamiyama about 3000 years ago.
To the east of Nagao-toge Pass, you can see an outcrop(※2) of a lava flow dipping towards the center of the caldera. The discovery of the outcrop helped reconstruct the geology of Hakone.
※1 sector collapse:A huge collapse phenomena which may result in change of moutain shape.This phenomena often appears in stratovolcano.
※2 outcrop:A location where a stratum is exposed.