箱根ジオパーク

　箱根ジオパーク推進協議会では、平成28年3月23日（水）に、平成27年度第3回モニターツアー「箱根ジオパークの湯河原温泉で温泉三昧！」を開催しました。

　今回のテーマは、湯河原温泉。昨年度の3月に実施した「温泉三昧」よりも、さらに魅力的なツアーとなって帰って来ました！

　湯河原温泉は、古くは万葉集に詠まれた歴史ある温泉です。江戸時代には東の温泉地ベスト３に選ばれ、日清・日露戦争の際には傷病兵の療養地として指定されるなど、全国屈指の名湯として知られています。今回は、そんな歴史ある温泉場をガイドと歩きました。

　ジオパークの見どころ「ジオサイト」の１つ、不動滝に集合してツアースタート！最初は、箱根ジオパークや不動滝について解説をしました。箱根ジオパークや不動滝の特徴、湯河原に急峻な滝が多い理由について、火山や温泉との関わりを絡めながら、分かりやすく説明をしました。

　不動滝を出発して少し歩くと、左側に大きな建設現場が見えてきます。こちらは、少し前まで「天野屋」という老舗旅館でした。湯河原には、夏目漱石や国木田独歩など、昔から様々な文人墨客が訪れていたようで、天野屋旅館にも多くの著名人が宿泊されたようです。ここは、来年の春頃に大規模宿泊施設となる予定です。

　著名人の作品を多く持つ湯河原町立美術館、多くの温泉旅館がある湯元通り、国の有形文化財である上野屋など、風情のある温泉場をガイドと歩いていると、あっという間に昼食場所の光陽館に到着しました。

　こちらでは、昼食前に温泉入浴をしました。光陽館のお湯は、源泉かけ流し温泉であり、効能も抜群です！皆様も日頃の疲れを癒せたかと思います。

　その後は、旬の食材を使った和定食を楽しみました。魚がメインの定食でしたが、こちらも絶品！皆でわいわいお話しながら、楽しい時間を過ごしていただけたかと思います。

　光陽館を出発し、今度は老舗旅館である藤田屋前に到着しました。ここも国の有形文化財であり、湯河原でも屈指の歴史を持つ旅館の１つです。ここでは、湯河原のいたるところにある源泉櫓、川を走るパイプ、そして湯河原と温泉史などのお話をしました。また、この周辺は「二・二六事件」の現場になったところでもあり、近くには「光風荘」という東京以外で唯一の現場で、多くの歴史を保存している建物もあります。予約をすれば、ガイドに案内をしてもらえますので、ぜひ一度来てみてください！

　最後は、湯河原郷土資料館と万葉公園歌碑の前で解説をしました。豆相人車鉄道や軽便鉄道など、湯河原で発達した交通手段と温泉場の関係や、万葉集にも詠われた湯河原温泉の和歌など、最後まで温泉に関わるお話をいたしました。

　ツアー終了後は、お土産の温泉券を片手に温泉入浴へ！たくさん歩いた後の温泉は、より一層癒されるものだったと思います。

　このツアーを開催するにあたり、株式会社湯河原総合情報センターや湯河原まちづくりボランティア協会の皆様のほか、光陽館、上野屋、湯楽の皆様にご協力をいただき、ツアーを無事に終了することができましたことに、この場をお借りして厚くお礼申し上げます。

　これからも、箱根ジオパークの魅力を体感していただけるジオ・ツーリズムを実践していきたいと思います。

情報提供：神奈川県県西地域県政総合センター